生成AIを利用することで校務支援にもなります。私自身も生成AIを利用しながら校務に役立てています。
アイデアを生み出すために使う
生成AIを利用していく中でアイデアを生み出すものとして使うのもよいかと思います。何か行事を行いたいのだけどアイデアが生まれない。そういうこともあると思います。経験が豊かでアイデアが豊富な方なら問題はないかと思いますが、そうではない場合一から考えることはとても難しいです。この時に生成AIに相談してみるのもよいかと思います。例えば、私は6学年の担任をしています。もうすぐ卒業が近づくのですが、何か6年生が楽しめる行事を行いたいと考えています。ただ、何をすればよいのかあまり良いアイデアがありません…。そういうときに生成AIに聞いてみるのが良いでしょう。BingAIというものに聞いてみました。
小学6年生を対象に卒業式前に楽しめる行事を開催したいと思っています。どのような行事を行うかよいか提案してください。
このように質問をすると以下のように回答がきました。
こんにちは、これはBingです。卒業式前行事の提案をお手伝いします。😊
卒業式前行事は、6年生の小学校生活の集大成として、思い出に残るものにしたいですね。卒業式までの残りの日々を大切に過ごすために、以下のような行事をおすすめします。
- 卒業カウントダウンカレンダー1:残りの登校日数と同じ人数で、一人一日ずつカレンダーを作ります。表には「あと○日」と書き、裏には自分の名前とみんなへのメッセージを書きます。教室の壁に並べて貼り、帰りの会で一枚ずつめくっていきます。めくった人はメッセージを読み上げます。これは、6年間の絆を確認し、日ごろなかなか言えない感謝の言葉を伝えることができる行事です。
- 卒業プロジェクト2:卒業式に向けて、6年生全員が何らかの企画の実行委員となり、思い出づくりに貢献します。例えば、卒業式の司会や進行、卒業証書のデザインや作成、卒業アルバムやガイドブックの編集、卒業を祝う会や感謝の会の出し物などです。これは、卒業に向けたビジョンをもち、協力して知恵を出し合うことができる行事です。
- 下学年との交流3:6年生としての最後の学校行事として、下学年と一緒に楽しく遊びます。例えば、1年生と互いに似顔絵を描き合ったり、2年生と一緒に運動会の競技をしたり、3年生と一緒に歌を歌ったり、4年生と一緒に工作をしたり、5年生と一緒にクイズをしたりなどです。これは、下学年との思い出をつくり、感謝の気持ちを伝えることができる行事です。
以上のような行事を行うことで、6年生は卒業式に向けて、自分たちらしさを表現し、オリジナリティを追求し、感動的な卒業式を迎えることができると思います。どうぞ参考にしてください。👍
これが良いアイデアかどうかは先生方によると思いますが、何かの参考にはなるでしょう。
起案のシステムとして使う
生成AIを利用する中で起案として使うものよいかと思います。文書を作成する際に教員の多くは昨年度のデータを探してみたり、似たような文書を探してみたりしていると感じています。一から文書を作成することももちろんありますが、意外と労力がかかります。特に若手の先生方になってくるとどのように作成すればよいのか分かりません。
ここで生成AIを利用してみるとよいでしょう。例えば6年生の卒業式を実施する案内文を保護者向けに作りたいと思います。
小学校6年生の卒業式を行うための案内を保護者向けに作成したいと思います。文書を作ってください。日程は3月10日で午後9時から体育館で行います。
このように質問をしてみました。すると以下のような回答が生成されました。
卒業式のご案内
保護者各位
令和6年3月の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。平素は本校の教育活動にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、令和6年度第◯回卒業式を下記のとおり開催いたしますので、ご案内申し上げます。
卒業生の皆さんは、6年間の小学校生活を終え、新たな門出を迎えられます。ご卒業おめでとうございます。本校教職員一同、心からお祝い申し上げます。
卒業式は、卒業生の皆さんの成長と未来を祝う大切な行事です。ご多忙のところ誠に恐れ入りますが、ご参列いただきますようお願い申し上げます。
なお、新型コロナウイルス感染症の状況により、卒業式の開催方法や規模が変更になる可能性があります。その場合は、速やかにご連絡いたしますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
卒業式のご案内
日時:令和6年3月10日(水) 21:00~22:00 場所:◯◯小学校体育館 参加者:卒業生、保護者(各1名)、教職員 服装:卒業生は制服、保護者は正装 持ち物:マスク、筆記用具、卒業証書授与時の花束(任意)
以上
令和6年3月◯日
◯◯小学校 校長 ◯◯◯◯
もちろんこのような文書が良いかは先生方によって違うでしょう。しかし、卒業式の案内の文章を作成したいことのない先生にとっては、最初から作成するとなると何を書いてよいかどうかも分かりません。とりあえずこの文書を生成してもらい、必要に応じて自分なりに変更するととても負担が少ないと思います。
検索として使う
検索として使うのもとても便利です。例えば何か資料を見ているときに分からない言葉がでてきたとします。もし、MEXCBTという言葉が分からない場合、これまでであればこの言葉コピーして検索エンジンで検索していました。検索エンジンで調べるものよいですが、調べた内容について適切なものが何かを自ら判断して適切なサイトを開いて、その文言を探す必要があります。
生成AIに聞いてみるとそのような作業が不要になります。求めている答えを適切に瞬時に提示してくれるため、調べものがスムーズになります。個人的にこの使い方が最も現状として多いと思います。
プログラミングで使用する
生成AIを利用して分からないことを調べる中で、プログラミング言語を調べるものとても便利です。業務の中でExcelで数式やVBAのコードを打ち込むこともあるでしょう。特に今のシーズンであれば成績処理や学級編成等でこのような業務をすることがあるでしょう。もちろん、Excelは完璧だという先生方なら問題はありませんが、実際にはそうはいかないと考えられます。私自身もExcelは比較的得意と自負していますが、すべては理解できていません。例えば、子どもたちのテスト結果を集計し、標準正規分布で表したいと考えました。数式やコードを知っていると簡単ですが、そうでない場合はとても難しいものです。
Excelでテストの点数結果を標準正規分布で表したいと思います。手順と数式を教えてください。
この質問に対して以下のように生成されました。
Excelでテストの点数結果を標準正規分布で表すには、以下の手順を実行してください。
- テストの点数を入力した列を選択します。
- 「挿入」タブから「散布図」を選択します。
- 散布図を右クリックし、「データの選択」を選択します。
- 「追加」をクリックし、標準正規分布の確率密度関数を計算するための列を追加します。
- 追加した列に、以下の数式を入力します。
=NORM.DIST(A1, AVERAGE(A:A), STDEV.S(A:A), TRUE)
- 追加した列を選択し、「挿入」タブから「散布図」を選択します。
- 散布図を右クリックし、「チャート エリアの書式設定」を選択します。
- 「塗りつぶし」を選択し、「塗りつぶしの色」を「なし」に設定します。
- 「軸」を選択し、「主水平軸」を「最小値」から「最大値」までの範囲に設定します。
- 「軸」を選択し、「主垂直軸」を「最小値」から「最大値」までの範囲に設定します。
これで理解できるかどうかは人によるかと思いますが、何となくの流れはこれで分かると思います。特に私は生成AIに質問をすることでこれまでできなかった作業をExcelでできるようになりました。
もちろん、Excelだけではなく様々なプログラミング言語も教えてくれるため重宝しています。
まとめ
生成AIを校務の中で十分に活用できている人もいればまだ慣れておらずよく分からない方もいるでしょう。アイデアを生み出すため、起案をつくるため、検索のため、言語を調べるためなど小さなところから活用してみると意外と使えると思う場面があるでしょう。