Padletについて
Padletをご存知でしょうか。多くの教育機関で使われている一部無料のオンライン掲示板サービスです。「Flip」と類似している点もありますが、個人的にはより簡易的に使うことができるのではないかと感じています。
オンライン掲示板上で文字を打つだけではなく、写真を貼ったり、動画を貼ったり、リンクを貼ったりすることができます。また、手書きで書くことも可能です。
掲示板を作成するにはアカウント登録が必要です。Apple、Google、Microsoftアカウントが求められ、基本的な学校現場ではすぐに登録することができると思われます。
そして、作成された掲示板にアクセスし、活動を行うだけであればアカウント登録は不要なため、先生がアカウント登録し、児童生徒はアカウント登録不要で使うことができます。
実験の予想や結果
Padletはどの教科でも活用できますが、理科での活用の一例をお伝えします。
一部名前は消してあります。
4年生理科では、もののあたたまりかたについて学習します。金属や水、空気を温めた際にどのようにあたたまっていくのかを考えます。理科では予想することがとても大切です。子どもたちの考えはできる限り共有し、考えを深められるようにしていきたいところです。
しかし、ノートやプリントなどに予想を書き、共有するとなると難しいことも多々あります。グループ内での共有であればノート等を見せ合えばよいのですが、全体となると困難です。
そこで、Padletを使ってみるとよいでしょう。教員は、Padletの「ウォール」を開き、上記の「金属」、「水」、「空気」のようなセクションを作成します。そして、Padletのリンクを子どもたちに共有します。子どもたちは自分の学習用端末でそのリンクにアクセスし、ノートを学習用端末のカメラ機能で撮影し、アップロードします。
こうすることで、一度に全員の考えを一覧で見ることができるようになります。気になった考えであったり、発表したい子どもたちがいたりした場合には、その投稿をクリックすることで拡大表示され、詳細に確認できます。これは、子どもたちの端末でも同様のことが可能です。そのため子どもたちは各自気になった友達の考えを確認することができるのです。
さて、Padletでは写真だけではなく、動画ファイルもアップロード可能です。そのため、実験の様子や結果を動画で記録し、アップロードすることでより考えを深めることが可能です。特に失敗しやすい実験や班によって差がでやすい実験などの記録を共有することで、なぜ成功、失敗したのか考える材料にもなります。
理科でPadletを使ってみて
理科の学習でPadletを使ってみて感じたことは、子どもたちが様々な実験の予想に興味を抱いたことです。自分と似ている、自分と違う考えを見つけた場合、安堵したり、なぜだろうと疑問に思ったりしていました。また、自分の考えを表現することが苦手な子どもたちにとっては、先にアップロードされた他の友達の考えを見ることで、それを参考にすることもできるようになります。そのため、どの子どもたちも授業に参加できるようになるのです。オンライン上で行うことができるため、オンライン学習を行っていたり、不登校等でフリースクール等に通っていたりする子どもたちも参加することが可能です。
予想や結果から考えたことはぜひ評価としても使いたいでしょう。Padletにアップロードされていれば、オンライン上でいつでもどこでも確認することが可能になります。そのため評価用として保存しておけば、ノートを回収する必要もありません。さらには、印刷もできるため補助簿の役割としても活用できます。
今回は理科での活用の一例ですが、幅広い教科での活用ができるため随時お伝えしていく予定です。