AIを使ってみませんか?
ChatGPTという言葉を聞いたことがあると思います。ここ最近でもっとも注目されているOpen AIです。このAIはとても便利なものでありますが、脅威と感じられています。諸外国や日本でも行政の中で規制しようとする動きがあることをご存知でしょう。
文部科学省はこのAIについてのガイドラインを示そうとする動きもご存知かと思います。
ChatGPTなど生成AI 学校現場でのガイドライン作りへ議論始まる | NHK | AI(人工知能)
ただ、学校教育においてこのOpen AIはとても便利なものだと私は考えています。使い方によってはこれまでの授業を根本的に変えるだけではなく、次世代の教育を切り開く力をもっているでしょう。
さて、ここで国語の授業においてAIを使った指導例を示したいと思います。
要約をやってみる
ももたろうの物語は有名です。日本人の多くが「むかしむかしあるところに おじいさんとおばあさんがすんでいました」と語り始めるでしょう。
このももたろうは要約するとどんな話でしょうか?
もし要約するとすれば
ももから生まれたももたろうが、犬、サル、キジを引き連れて、鬼ヶ島に鬼退治に行った。
でしょうか。
いや、もっと長く要約するという意見もあれば、ここの内容は要らないという意見もあるでしょう。
国語科の中では要点等を示しながら要約する指導を行っていきます。
子どもたちに有名なももたろうを要約する授業を行うと様々な答えがでてくるでしょう。
そこで、AIを使ってみるとおもしろいのです。
今回、桃太郎 <福娘童話集 お話しきかせてね きょうの日本昔話> (hukumusume.com) こちらのサイトを要約元とさせていただきました。
今回、有名な要約サイトを使用し、要約をしてもらいました。著作権は要約サイトにあります。
① ELYZA DIGEST
桃太郎とイヌ、サル、キジは鬼ヶ島へ行って、わるい鬼を退治する。鬼から取り上げた宝物をくるまにつんで、元気よく家に帰った。おじいさんとおばあさんは、桃太郎の無事な姿を見て大喜びした。
② AI文章要約 (text-summary.com)
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。 . .おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。 . .おばあさんが川でせんたくをしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきました。 . .「おや、これは良いおみやげになるわ」 . .おばあさんは大きな桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。 . .そして、おじいさんとおばあさんが桃を食べようと桃を切ってみると、なんと中から元気の良い男の赤ちゃんが飛び出してきました。 . .子どものいなかったおじいさんとおばあさんは、大喜びです。 . .桃太郎はスクスク育って、やがて強い男の子になりました。 . .おばあさんにきび団子を作ってもらうと、鬼ヶ島へ出かけました。 . .イヌはきび団子をもらい、桃太郎のおともになりました。 . .
③ 要約AI Samaru | HalProgram
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいた。桃から生まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは桃太郎と名付けた。子どものいなかったおじいさんとおばあさんは大喜びだった。
なぜ、これほどまでも違うのでしょうか?
また、何が一番正しいのでしょうか?
AIと自分を比較する
自分たちで要約した文章、AIが要約した文章を比較してみます。それぞれ何に重きを置いているのかを考えさせることで子どもたちの考える力が身に付きます。
なぜ、AIはここを要約したのか。なぜ、AIはそこを省略したのか。その、なぜを重点化して考えさせることで、これからのインターネットとともに歩む時代の子どもたちにとって必要な力が得られるでしょう。
AIは答えを教えてくれる存在であるかもしれません。今回の要約はAIが正しいのでしょうか?私はそうは思いません。AIが与えてくれるのはアルゴリズムによって生み出されたあくまで一例です。
ちなみにchat GPTは以下の通り要約しました。
むかしむかし、山に住むおじいさんと川に住むおばあさんがいました。ある日、おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。おばあさんは喜んで桃を持ち帰り、桃を切ると中から元気な赤ちゃんが現れました。おじいさんとおばあさんは喜び、その子を桃太郎と名付けました。
桃太郎は成長し、ある日鬼ヶ島に行って悪い鬼を退治しようと決心します。おばあさんがきび団子を作ってくれ、旅の途中でイヌ、サル、キジと出会います。彼らはそれぞれきび団子をもらって桃太郎の仲間になります。最終的に彼らは鬼ヶ島に到着し、鬼たちと戦います。イヌ、サル、キジ、そして桃太郎自身が鬼たちと戦い、鬼の親分を倒します。
勝利した桃太郎たちは、鬼から奪った宝物を持ち帰り、おじいさんとおばあさんは喜びます。そして、三人は宝物によって幸せに暮らすことができました。
自分の考えとAIの考えを比較する場を設けてみませんか?友達と見せ合うことも大事ですが、コンピュータと見せ合うのもよいかもしれません。